ボナ・ティベルテッリは、1926年ローマ生まれのイタリア出身アーティスト。1950年にアンドレ・ピエール・ド・マンディアルグと結婚。パリの前衛派知識階級やシュルレアリスト界をボナに紹介した人物である。巨大な貝の形をしたマンドラゴラの根など、幻想的インスピレーション作品の制作において、彼女はその才能を開花させる。シュルレアリスムに深く傾倒し、「デカルコマニー(転写画)」を実践するまでになる。1958年からはメキシコに拠点を移し、より抽象的画風へと変化し、コンクリート、スタッコ、砂利といった新素材を使用するようになる。キュビスムによって導入されたコラージュの分野において、ボナは独創性を発揮する。
1968年ムートン・ロスシルドのラベルに描かれた豊穣の「女性のような牡羊」の構図は、レオノール・フィニが1952年ラベルに描いたモチーフと対をなしているかのようである。
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