ジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスシルド

ジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスシルド

ジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスシルドは、1971年、大学教員・作家であるジャン=ピエール・ド・ボーマルシェを父に、フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人の末息子として生を受けました。

兄姉とともに、現在はシャトー・ムートン・ロスチャイルド、シャトー・クレール・ミロン、およびシャトー・ダルマイヤックの共有者に名を連ね、同時に、兄と共同でドメーヌ・ド・バロナークを所有しています。また、2001年からは、バロン・フィリップ・ド・ロスシルド社の監査役会の構成員として運営に関与しています。

美術史を学んだ後、英仏資本の画廊 Artemis Fine Arts にて研鑽を積みます。同ギャラリーでの経験を糧に、2004年、2人のグラフィックアート専門家とともに、高品質な古美術絵画デッサンを取り扱う絵画取引商社 Salamander Fine Arts を設立。顧客リストには、ルーブル美術館やニューヨークのメトロポリタン美術館をはじめとする、世界トップクラスの美術館や個人コレクターが並びます。

一方、ムートンおよびロスシルド一族企業関連の業務も徐々に多忙を極めるようになり、2009年には、画商としての活動を継続しつつ、ワイン関連事業への本格参加を決断しています。

若くしてフィリップ・ド・ロスシルド男爵(1902年—1988年)からワインと芸術を繋ぐ絆の大切さを教え込まれます。2003年には、祖父フィリップ男爵へのオマージュを込めて、サンドリーヌ・エルマン女史と共同で、男爵が1962年に開設したムートンのシンボルともいえる美術館の作品カタログ「Mouton Rothschild, Le Musée du Vin dans l’Art(ムートン・ロスシルド、芸術の中のワイン・ミュージアム)」(出版元:Imprimerie Nationale )を執筆しています。

2000年には、母フィリピーヌ夫人が会長を、伯父ジャック・ティエリ氏が副会長(現在は兄が会長職に就任)を務めていた監査役会構成員に就任。以来、フランス国内外にて定期的に催される一族企業の主要イベントに一族代表として参加するなど、精力的にPR活動に取り組んでいます。また、世界トップクラスのファミリー経営ワイナリーで構成される団体「Primum Familiae Vini, PFV」の活動において、一族代表を務めています。

2007年には、シャトー・クレール・ミロンおよびシャトー・ムートン・ロスチャイルド大規模改修工事を進めるにあたって、フィリピーヌ夫人から監修チームのメンバーに任命されます。同設備は2013年に堂々完成しています。

2014年、フィリピーヌ夫人が逝去。以来、ジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスシルドは、シャトー運営のみならず、主翼ブランドワイン「ムートン・カデ」に関して、兄姉とともに、常にさらなる高みを目指す努力を続けています。特に、シャトーにおいて、またワインボトルに関して、ムートンがこれまで温めて来た、ワインと芸術を繋ぐ特別な絆の維持・強化に努め、その一環として、神話的プルミエ・クリュのワインラベルを飾る作品を担当するアーティストの選択および管理という大役を、母フィリピーヌ夫人から引き継いでいます。

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