

アルマン・フェルナンデスは、1928年、ニース生まれの画家・彫刻家。通称アルマン。1960年、イヴ・クラインおよびピエール・レスタニーとともに、芸術集団「ヌーヴォー・レアリスト」を結成。日常生活の中にあるオブジェをテーマとして重用し、抽象的な美学に反発するアート活動を推進する。
ありきたりのオブジェの集積、プレキシグラス箱へのはめ込み、あるいは破壊といった手法を用い、オブジェに新たな形態を持たせ、強烈にオリジナリティのある世界を作り出す。代表作「コレール(怒り)」は、文字どおり、手にしたオブジェの数々、特に複数の楽器を破壊し、それらの破片をキャンバスや空間に配置した作品である。
近年の作品には、叩き割られたバイオリンがしばしばモチーフとして扱われ、鮮やかな色彩の1981年ムートン・ロスシルドのワインラベルにも描かれている。