ソール・スタインバーグは、1914年生まれ、ルーマニア出身のアメリカ人画家、風刺漫画家。1941年にアメリカ合衆国へ移り住み、週刊誌「ザ・ニューヨーカー」と仕事を始め、たちまち人気作家の仲間入りをする。はっと意表をつく短縮法には、「私が影響を受けたアートの歴史すべて、エジプト絵画、トイレの落書き、プリミティブアート、道化、ジョルジュ・スーラ、子供の絵、タペストリー、ポール・クレー」、多種インスピレーションを巧みに混合した特性が活かされている。
1970年代、人間の孤独をテーマとして集中的に扱うようになる。誰もいない海岸、地平線上のたったひとつの点として描かれる人。パステルカラーの空に、騙し絵の封蝋として描かれる太陽。
1983年ムートン・ロスチャイルドのラベルのために制作されたデッサンには、アーティストが世界へと投げかける新たな視線が生きている。