シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1998

シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1998

天候条件

2月および3月はかなり乾燥した月で、ブドウ樹は早めに萌芽を迎えました。3月後半には乾燥傾向が深刻化し、生育進度に衰えが見られています。品種ごと、若芽は3月27日から3月29日にあらわれています。4月は寒く雨の多い日が続き、植物生育は中断し、春の畑作業にも乱れが見られました。5月に入ると天候は一変し、暑く乾燥した日が続きます。26日間雨が全く降らないという状況は、若株にとっては非常に厳しいものでした。

開花中間期は、平年比3〜5日早めの6月1日から6月4日に記録されました。7月に入ると暑さが続き、果実着色は7月21日に始まります。8月も非常に暑く乾燥した月となり、着色は順調に進みました。8月15日には全品種で着色が完了しています。8月の真夏日(30℃以上)は全12日。日の光に焦げたブドウ果実もありましたが、被害はかなり限定的でした。

年を通じて畑の衛生状態には綿密な管理が施されて来たとはいえ、9月および10月の雨による収穫への影響は無視出来ないもので、畑および蔵においては厳しい基準を課した選果作業を要しました。

テクニカルノート

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  • 収穫期間
  • 9月28日〜10月6日
  • アッサンブラージュ
  • カベルネ・ソーヴィニヨン 86%
    メルロ 12%
    カベルネ・フラン 2%
テイスティングコメント

深みのある色。綺麗な真紅の外観。

第一次香は比較的ひかえめで、黒果実やカシス、レザーを思わせるアロマとともにほのかなミネラル系の香りが感じられる。エアレーションにより、さらに濃厚な樽香およびモカの香りがあらわれる。

アタックにはキレがあり上質なストラクチュアを感じさせる。酸味のある瑞々しさは実に素晴らしく、品質の高さがうかがえる。力強く甘美なタンニンにより、味蕾には驚くばかりのボリューム感と深みが感じられる。力強くエレガントな後味。

ラベル作品担当

ルフィーノ・タマヨ (1899〜1991)

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