シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1993

シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1993

天候条件

冬の期間の天候は温暖で日照量も豊富だったため、メルロは3月21日、カベルネ・フランは3月22日、カベルネ・ソーヴィニヨンは4月4日、それぞれブドウ樹は早めに萌芽を迎えました。4月に入ると天候は一変し、十分な降水に恵まれ、ブドウはみるみる生育します。

5月および6月初旬は暑く乾燥した日が続き、開花は早期に始まり、早い速度で極めて均質に進みました。開花中間期は6月3日から6月6日に記録されています。7月に入ると暑い時期と涼しい時期とが交互に訪れ、続く8月は極めて蒸し暑い日が続きました。

果実の着色は均質かつ早めに進み、平年比12日ほど早めでした。果実の品質ポテンシャルは異例の高さで、1982年や1989年に匹敵する品質でした。しかし9月に入ると雨が続き、ポテンシャルの高さに陰りが見られます。とはいえ、それまでの段階で果皮の中には十分な成分が含まれており、それらの品質に特に影響は出ていません。

ブドウ果実は健全な状態で収穫され、豊かな香りと上質な色素を含み、バランスと肉付きの良いワインが期待出来ました。

テクニカルノート

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  • 収穫期間
  • 9月23日〜10月10日
  • アッサンブラージュ
  • カベルネ・ソーヴィニヨン 80%
    メルロ 13%
    カベルネ・フラン 7%
テイスティングコメント

濃さのある美しい色の外観。オレンジ色かかった光沢。
洗練された香りが広がる。カシス、レザー、冷えたスモーク香、キャラメルの繊細なノートが特徴。

アタックの段階からワインには丸みがあり、風味の高さが備わっている。森の下草や黒果実を思わせる温かみのあるノートがうまく絡み合っている。味わい中盤のバランスは実に秀逸で、タンニンはその段階でさらにビロード感を増す。後味の余韻は長くコンパクトで、芳醇な風味が長く残る。

ラベル作品担当

バルテュス (1908〜2001)

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