年始には、気温は高めで乾燥した天候が続き、1月末からの気温は平年値を大きく上回りました。このような天候条件のもと、ブドウ樹は3月初旬に萌芽を迎えています。
開花は異品種間でも均質で、開花中間期は5月末(5月20日〜5月24日)に記録されています。着色は品種によりズレが生じており、着色中間期は平年比15日ほど早め(7月24日〜8月1日)に記録されています。8月は暑く多湿で、まるで熱帯のような湿度100%を3日間ほど観測しましたが、減農薬法(リュット・レゾネ)による適確な予防策を講じたことで、畑の衛生状態は優良で、病害虫の兆候・被害は出ていません。ただ、異例な天候条件により、果実成熟の中断が引き起こされています。
熟度に関しては非常に不均質で、高い質の収穫を行うためには最適な熟度が得られるまでひたすら待つ必要がありました。幸いにも、9月は良好な天候に恵まれています。
テクニカルノート暗さと深みのある美しい赤色。
香りは十分に開いている。多様なアロマを含む。バニラやヘーゼルナッツのノート、カカオ、ブラックベリーやスグリなどの果実のノートのバランスが素晴らしい。
味わいでは、果実味の美味しさと、既に溶け込んでエレガントさのある樽のタンニンとの優美な調和が楽しめる。また、味わい中盤には、黒小粒果実(ブラックチェリーやブルーベリー)の風味が広がる。
天候条件