シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1989

シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1989

天候条件

1989年は天候条件において実に偉大な年で、ブドウ栽培にとっては理想的といえる状況を享受しました。日照量は豊富で乾燥しており、それでも過去28年の平均より気温は低く、冬の間、ブドウ樹はたっぷりと休息を取ることが出来ました。

春は温暖で多湿な季節となり、ブドウの植物生育サイクルは4月8日頃、平年比8日ほど早めにスタートしています。開花は5月20日から6月7日にかけて均質に進みました。平年より15日ほど早めの開花で、過去45年間の中でも最も早期となりました。

6月は暑く乾燥した日が続き、その後の7月の気温は変わらず高めでしたが、より多湿な月でした。8月は継続して暑く日照量も豊富で、幸運にも何度か雷雨に恵まれたことでブドウ畑には適度に水分が行き渡りました。このような条件のもと、着色は各品種とも区画ごと均質に進みました。1989年の収穫は、それまで100年の歴史の中でも最も早熟の年のひとつに数えられています。

テクニカルノート

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  • 収穫期間
  • 9月6日〜9月25日
  • アッサンブラージュ
  • カベルネ・ソーヴィニヨン 78%
    カベルネ・フラン 14%
    メルロ 8%
テイスティングコメント

ルビー色およびガーネット色の見事な光沢を持つ鮮やかな外観。
香りには芳ばしいトースト香やスモーキーさがあり、リコリス、各種スパイス、スギのノートも同時に広がる。

アタックには丸みを感じさせると同時に、果実の上質な瑞々しさを含み、タンニンにはなめらかかつ上品な織り目が備わっている。キャラメルや野生の果実、バニラ、コーヒー、ホワイトペッパーを思わせるほのかな香りが特徴的。

後味の余韻は長く芳醇で、調和とバランスが素晴らしい。

非常に秀逸なヴィンテージ。

ラベル作品担当

ゲオルグ・バゼリッツ (1938〜)

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