シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1985

シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1985

天候条件

極めて寒さが厳しかった1月から冬はスタートしました。ほぼ16日間、氷点下の気温が観測されています(最低気温-20℃を記録)。大雪が1週間続くなど、厳しい天候にも関わらず、ブドウ畑への影響は比較的限定的でした。その後、2月にも寒さの厳しい時期が1週間ほどありましたが、概ね平年どおりの冬の天候となりました。3月には温暖な天候に恵まれ、萌芽を迎えました。メルロとカベルネ・フランに関しては4月1日、カベルネ・ソーヴィニヨンの萌芽は4月8日に記録されています。4月および5月は温暖で雨が多く、6月になると一気に花が開きました。品種ごと、開花中間期は6月13日あるいは6月14日に記録されています。

夏の初めに幾度か雷雨に見舞われ、7月になると好天の日が続きます。8月は旱魃傾向でした。(この月の降水日数はたったの2日。)日照量は異例の高さで、1985年は観測史上最も乾燥した1年となりました。

着色中間期は赤ワイン用ブドウ品種3種とも8月16日に記録されています。収穫までの期間、畑自体はさほど旱魃に悩まされることもなく高品質で、その証拠にブドウの粒は平年どおりの大きさで収穫されています。敢えて言うならば、幾つかの区画に若干酷暑の跡が見られた程度です。その後は好天が続いたことで、ゆとりのある収穫状況が整い、ブドウ果実の品質も非常に高いレベルにまで向上しました。

テクニカルノート

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  • 収穫期間
  • 9月26日〜10月11日
  • アッサンブラージュ
  • カベルネ・ソーヴィニヨン 75%
    メルロ 12%
    カベルネ・フラン 10%
    プティ・ヴェルド 3%
テイスティングコメント

濃厚な赤い外観。若干熟成の兆しが見られる。

香りは、熟した果実、ブラックベリーやブルーベリー、カシスを特徴とする。メンソール系、お香、バニラ、カカオのノートも感じられる。

アタックには丸みがあり甘美な味わい。タンニンは溶け込んでいる。ストラクチュアはたっぷりと芳醇。キャラメルや熟した果実のノートを含む。後味の余韻は長く、各種スパイスのノートが残る。

ラベル作品担当

ポール・デルヴォー(1897〜1994)

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