シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2009

シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2009

天候条件

2009年、自然は非常に寛大で、特にブドウ樹の植物生育サイクルと果実の成熟にとっては異例なまでに好条件の年となりました。
冬は通常より少しばかり寒く、それでもこの地方では、3月までに204時間の日照量を享受しています。これは過去30年の平均を上回る数値です。

春の天候は、4月は非常に多湿で、5月にはしばしば雷雨に見舞われます。6月半ばから本格的な夏を迎え、豊富な日照量と低い降水量が特徴的でした。雨天に見舞われても実際の降水量は微量で、重度の水分ストレスと好天続きの天候条件により、果実成熟はゆっくりと完熟を得ることが出来ました。9月に入っても、日中は高い気温を観測する一方で夜間は冷涼な日が続き、果実にとっても理想的な天候となりました。

このような天候のもと、アロマ成分の凝縮およびアントシアニンの蓄積が効果的に得られ、収穫までの期間、完璧な状態でブドウ畑を管理することが出来ました。

メルロの収穫は9月23日にスタートし、10月6日、カベルネ・ソーヴィニヨンで収穫作業は完了しています。ブドウの状態は非常に健全で、甘みも十分で果実味豊かです。品質のポテンシャルの高さがうかがえます。2009年は確実に偉大なるヴィンテージのひとつとして記録に残るでしょう。

テクニカルノート

ワインラベルを見る
  • 収穫期間
  • 9月23日〜10月13日
  • アッサンブラージュ
  • カベルネ・ソーヴィニヨン 88%
    メルロ 12%
テイスティングコメント

秀逸な深みのある外観。ほとんど黒色。輝きのある光沢。

上品で複雑性のある香り。香り表現には幅がある。ブルーベリーやカシス、黄タバコの香りが、スギや各種スパイスを思わせるデリケートな香りと上手く交じり合っている。

味わいは、即座に濃厚さと上質な風味を感じさせる。完熟果実の風味が際立っており、上手く包み込まれた高貴なタンニンと完璧な一体感を成す。ストラクチュアとバランスの素晴らしさは特筆に値する。

後味はたっぷりと芳醇で余韻も長い。卓越したムートン・ロスチャイルドの成功作であり、2009年ヴィンテージの類い稀な品質を象徴する全ての魅力が備わったワインである。

ラベル作品担当

ラベル作品担当 (1954〜)

天候条件

ワインラベルを見る
error: Content is protected !!