David Hockney, Julien de Beaumarchais de Rothschild, Baroness Philippine de Rothschild, 2014 label Chateau Mouton Rothschild

ジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスシルドはじめ、ロスシルド・ファミリー、ロンドンにてデイヴィッド・ホックニー氏と再会。故フィリピーヌ・ド・ロスシルド夫人を偲んで。

イギリスを代表するアーティスト、デイヴィッド・ホックニー。彼の大回顧展がロンドンの美術館「テート・ブリテン」で開催されます。ホックニー氏は同展覧会オープニングの6日前、2014年にお亡くなりになった親友フィリピーヌ・ド・ロスシルド夫人に敬意を込めて、ロンドンにあるロスシルド卿の邸宅「スペンサー・ハウス」を訪問されました。

シャトー・ムートン・ロスチャイルド2014年のラベル作品はデイヴィッド・ホックニー氏が担当。自身の作品原画が飾られた展示ケースのお披露目会に、ジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスシルドと共にご参加いただきました。ヴィヴィッドで光あふれる作品にはふたつのワイングラスが描かれています。ひとつは空っぽ、もうひとつにはワインが満ちています。作品からは、熱い期待感、そしてグランヴァンの誕生ごとに繰り返される奇跡への驚嘆が伝わってきます。

ジュリアン・ド・ボーマルシェ・ド・ロスシルド曰く、「時は1945年、我が祖父フィリップ・ド・ロスシルドは巨匠アーティストたちにムートンのラベル作品制作を依頼します。祖父はムートンのワインをひとつの美術品として捉えていました。芸術作品はオリジナルに限る… そこで天才的アイデアを思いついたのが祖父の娘、我が母フィリピーヌ・ド・ロスシルドです。ヴィンテージごとに異なるアーティストの作品を採用したワインラベル… それまではラベルに印刷された複製を鑑賞するしかなかった世界中の人々に、ミロ、シャガール、ピカソ、ベーコン… 巨匠たちの原画をご覧いただくための活動がスタートします。現在は我々、兄フィリップ、姉カミーユ、そして私自身がチャレンジ精神を受け継ぎ、意欲的に同プロジェクトに取り組んでいます」

ムートンがこれまで形成してきたコレクションには、現代美術界を代表するアーティストが名を連ねています。そして毎年ひとつずつ新しい作品を迎えます。節は移り変わり、年ごとに思いもよらぬ豊かなヴィンテージが誕生する中においても、シャトーの格言「Mouton ne change(されどムートンは不変なり)」、その精神は変わらず受け継がれています。

2014年のラベルには特別な意味が込められています。鮮やかな色彩とあふれる光で描かれたムートン・ロスチャイルドを讃えるこの作品は、フィリピーヌ夫人と生前親交の深かったご友人たちにとって、思い出の中にある夫人の表情そのものです。フィリピーヌ夫人は長年、伝説的プルミエ・クリュを見守る精霊的な存在でいらっしゃいました。

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