• フィリピーヌ夫人へ

    フィリピーヌ夫人へ

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1988年、フィリップ男爵の死後、ひとり娘フィリピーヌ・ド・ロスシルド(バロネス)男爵夫人は、子供たち3人(カミーユ、フィリップ、ジュリアン)とともに至宝ワイナリーを承継します。これは同時に重大な責務を負うことを意味しました。人気舞台俳優としてのキャリアに終止符を打ち、父上の事業を継ぎます。21世紀という新たな時代に敢然と立ち向かい、フィリピーヌ夫人は、ムートンおよびバロン・フィリップ・ド・ロスシルド社を導きます。

ムートンと芸術とのつながりを再確認して
1981年以来、プルミエ・クリュのラベルを飾ったアート作品原画を一般に公開する巡回展「Mouton Rothschild – L’Art et l’Etiquette(ムートン・ロスシルド – 芸術とワインラベル)」が催されています。同コレクションは、これまで世界各国40以上の美術館で展示され好評をいただいています。

ムートン・グラン・ヴァンの秀逸さに配慮して
 ドメーヌに隠された魅力を最大限に引き出したい、1991年、ドメーヌ内の厳選区画から生まれる上質辛口白ワイン、エール・ダルジャンの生産がスタートします。続く1993年にはセカンドワイン、ル・プティ・ムートン・ド・ムートン・ロスシルドが誕生します。このワインはすぐさま市場の支持を得ます。

最高クラスの混醸ワイン造りを伝授し続ける
ムートンをモデルとしたワイン造りが、ボルドー地方以外の有望テロワールに広がっています。米国カリフォルニア州のオーパス・ワンでは、1991年に豪華「ワイナリー」を整備し、世界のスターワイナリーとしての地位を確立しています。以前のモンダヴィに代わって、現在はコンステレーション・ワインズ社との新たなパートナーシップです。

チリにおいてフィリピーヌ夫人は、チリのワインメーカー、コンチャ・イ・トロ社と提携し、1997年、高級品質赤ワイン、アルマヴィーヴァを発表。その後、荘厳な「ボデガ」を整備しいます。

ペイドックでは、ボルドーからさほど遠くないこの地方に潜むポテンシャルに注目。まだ世界的には知名度の低い産地です。2003年、ドメーヌ・ド・バロナークを創業し、赤・白両色のワインを生産しています。

 

醸造作業ツールの全改修
1993年、ポイヤック近郊サン=ローラン=メドックに、ムートン・カデおよびバロン・フィリップ・ド・ロスシルド社のブランドワインの生産向けに、超近代設備が整ったワイン生産センターを建設しました。その後、フィリピーヌ夫人はシャトーワイン事業の強化に着手します。2011年にはクレール・ミロンの新醸造庫が完成。また、ムートンに、伝統と技術革新が見事に一体化した豪華醸造庫を建設し、2012年から実生産を開始しています。醸造庫はブドウ畑の眺望が楽しめるテイスティングルームを併設してます。一族所有シャトー代表取締役社長、フィリップ・ダリュアンと協議を重ね、舞台装飾家リシャール・ペドゥッツィとボルドーの建築家ベルナール・マジエールが建築デザインを担当しています。

 
  • <p>人気舞台俳優であったフィリピーヌ・ド・ロスシルド(バロネス)男爵夫人は、演劇界ではフィリピーヌ・パスカルの芸名で活躍。コメディ・フランセーズおよびルノー・バロー劇団に所属した。1970年代、「ハロルドとモード」でマドレーヌ・ルノーと舞台に立つフィリピーヌ夫人。</p>

    人気舞台俳優であったフィリピーヌ・ド・ロスシルド(バロネス)男爵夫人は、演劇界ではフィリピーヌ・パスカルの芸名で活躍。コメディ・フランセーズおよびルノー・バロー劇団に所属した。1970年代、「ハロルドとモード」でマドレーヌ・ルノーと舞台に立つフィリピーヌ夫人。

     
     
  • <p>写真右から:ロバート・モンダヴィ、フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人、父フィリップ・ド・ロスシルド男爵(カリフォルニアにて撮影)</p>

    写真右から:ロバート・モンダヴィ、フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人、父フィリップ・ド・ロスシルド男爵(カリフォルニアにて撮影)

     
     
  • <p>1984年、ムートン敷地内シレーノスの噴水前で。フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人とフィリップ男爵。</p>

    1984年、ムートン敷地内シレーノスの噴水前で。フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人とフィリップ男爵。

     
     
  • <p>フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人と画家ポール・デルヴォー。1985年シャトー・ムートン・ロスシルドのラベル作品制作を担当。</p>

    フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人と画家ポール・デルヴォー。1985年シャトー・ムートン・ロスシルドのラベル作品制作を担当。

     
     
  • <p>フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人とエドゥアルド・ギリサスティ・タグレ氏、コンチャ・イ・トロ社会長。1997年、アルマヴィーヴァ誕生合意文書に署名。</p>

    フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人とエドゥアルド・ギリサスティ・タグレ氏、コンチャ・イ・トロ社会長。1997年、アルマヴィーヴァ誕生合意文書に署名。

     
     
  • <p>フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人</p>

    フィリピーヌ・ド・ロスシルド男爵夫人

     
     
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