シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2007

シャトー・ムートン・ロスチャイルド 2007

天候条件

植物生育期から果実成熟期、そして収穫に至るまで、2007年ヴィンテージは、良好な衛生状態で十分に熟したブドウ果実を育てるために、細心の注意が常に必要とされた年でした。

冬期は雨が多く、地下水位は十分に上昇しており、4月初旬にブドウ樹は萌芽を迎えました。異例なほどに高温で乾燥した天候(気温平年値11.7℃のところ、この年は16℃/降水量16.4ミリメートルを記録)により、植物生育サイクルは早めに進みました。

開花はブドウ3品種とも5月26日頃に記録されています。平年より15日ほど早めの開花で、1989年や2003年並みの早期収穫が予測されました。夏の気温は比較的涼しかったため、果実成熟の勢いには衰えが見られました。9月は異例に暑く乾いた天候が続き、果実のフェノール成分は上質の成熟を得ることが出来ました。

メルロの収穫は9月26日にスタートし、収穫作業は10月11日、カベルネ・ソーヴィニヨンで完了しています。

収穫時のブドウ果実の衛生状態は良好で、果皮は厚く、タンニンおよびアントシアニンをたっぷり含んだ果実が収穫されています。

テクニカルノート

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  • 収穫期間
  • 9月26日〜10月11日
  • アッサンブラージュ
  • カベルネ・ソーヴィニヨン 81%
    メルロ 19%
テイスティングコメント

濃さのあるガーネット色の外観。輝きのある光沢。

カベルネ・ソーヴィニヨン特有の深みとフィネス(上質さ)が、バニラやビター・アーモンド、ナツメグを思わせるアロマによって引き立てられ、エアレーション後にはほのかなミネラル香が広がる。

味蕾にふれると非常になめらか。この年のムートン・ロスチャイルドには、骨格の良いタンニンとメンソールを感じさせる心地よい瑞々しさが組み合わさり、直線的ストラクチュア上で完璧な調和を描いている。後味には複雑性の高さが感じられ、各種スパイスや非常に熟度の高い果実のノートが終盤に広がる。

このヴィンテージにおける成功作のひとつと評される。カベルネの骨格と複雑性、メルロの香り豊かな深み。ブドウ2品種とも完熟状態で収穫され、その魅力が存分に引き出されている。

ラベル作品担当

ベルナール・ヴネ (1941〜)

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