シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1994

シャトー・ムートン・ロスチャイルド – 1994

天候条件

この年の1月および2月は、温暖で多湿な天候に特徴づけられます。3月の気温は高く日照量も豊富で、植物生育サイクルは早めのスタートを切りました。平年比15日ほど早めです。メルロおよびカベルネ・フランの萌芽は3月16日から、カベルネ・ソーヴィニヨンは3月24日に記録されています。4月は月末以外、雨が多く涼しい月となりました。

開花は5月初旬に記録され、平年比8〜10日ほど早めです。花の時期は順調に進みました。開花中間期は全品種とも6月2日に観測されています。夏の天候は暑く日照量も豊富で、低めの降水量を記録しています。

着色中間期は、品種に応じて8月7日から8月12日の期間に記録されています。残念なことに、9月7日から20日にかけては強い雨に見舞われました。収穫はそれでも良好なコンディションのもとで行われ、健全な衛生状態の果実を収穫することが出来ました。

激しい雨にも関わらず、ブドウ果実自体には水分過多の影響も特には見られず、傷みもなく、収量は平均的でした。果皮にはアントシアニンが豊富に含まれていました。果肉はしっかりと糖分を含み、上質な果実成熟の証しである茶色い種を含んでいます。

テクニカルノート

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  • 収穫期間
  • 9月19日〜10月1日
  • アッサンブラージュ
  • カベルネ・ソーヴィニヨン 80%
    メルロ 10%
    カベルネ・フラン 8%
    プティ・ヴェルド 2%
テイスティングコメント

濃さと深みのあるガーネット色の外観。縁部分には若干熟成の兆しが見られる。

香りは複雑で、レザーや蜜蝋のノートともにほのかに動物的な香りが感じられる。フローラルな香りと芳ばしい樽香によって、全体がエレガントに引き立てられている。

味わいに関しては、しなやかで精度の高い口当たり。上質なバランスが魅力。丸みのあるタンニンを含み、高い粘性によってストラクチュアがうまく包み込まれている。アロマの余韻は長く、後味には果実の豊かな風味が残る。

ラベル作品担当

カレル・アペル (1921〜2006)

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